● 特別講演 は哲学者の 梅原 猛 先生に、わが国の仏教を通して世界に向け伝えたい日本人の心についてお話いただきます。今回のテーマに最も相応しい講演をしていただけると思います。
● 海外招聘講演 は二人の方にお願いいたしました。お一人はハイデルベルグ大学内科・心身医学科の Wolfgang Herzog 教授に、「ドイツの心身医学の―過去、現在、未来―」と題してお話いただきます。心身医学はもともとドイツで誕生しました。
ドイツではわが国と同じく内科医をはじめとした身体科医が中心となりドイツ独自の心身医学として発展しました。1976年、当時のハイネマン大統領の命により全ての医科大学と医学部に心身医学が医学教育の中に組み込まれ、国家試験にも必須科目として出題されています。統一後も数校を除く全ての医科大学・医学部に心身医学講座が存在します。
このような講座が医科大学、医学部にあるのはドイツと日本だけです。もうお一方は、元ハーバード大学医学部助教授で現在は執筆活動に専念されている李 啓充先生に、アメリカの医学・医療の光と影について、「市場原理と医療〜米国の失敗から学ぶ」と題してお話いただきながら、日本の医学・医療への提言をしていただこうと思っています。
● 講演 にはお二人の方をお招きいたしました。お一人は哲学者で京都大学大学院人間・環境学の 小川 侃 教授です。先生には先生にはギリシャ哲学を起源とした西洋哲学の考えのなかにも“身”という概念があり、環境と身がどのような関係にあるのかについて「環境と身の現象学」と題してご講演いただきます。もうお一方は基礎医学の領域から、富山医科薬科大学和漢薬研究所の 済木 育夫 教授に「漢方に学ぶ複雑性〜ストレスと漢方薬」というタイトルで漢方のもつ複雑性についてご講演いただきます。
● 教育講演 では九州大学名誉教授で元日本心身医学会理事長の 中川哲也 先生に、わが国の心身医学の歴史について、「日本の心身医学を振り返って―その歴史と思い出を語る」と題してお話いただきます。わが国の心身医学の歴史をご存知ない会員が多数を占めているものと思います。もう一度原点に戻り、わが国の心身医学の将来と世界に向けて発信すべき点はなにかを考える機会になるものと思います。
● シンポジウム はテーマに沿った4つを組みました。
- 「第18回世界心身医学に向けて-わが国の心身医学を伝える」
- 「心身医学の研究方法の開発を目指して-要素還元主義による研究を乗り越えて-」
- 「心身医学と社会、環境との関わり-心身相関の医学より一歩先へ」
- 「卒前・卒後教育に果す心身医学の役割-全人的医療の教育を目指して-」
の4つです。 それぞれのシンポジウムの趣旨について下記に記載しておきます。
● シンポジウム の趣旨
- 「第18回世界心身医学に向けて-わが国の心身医学を伝える」
世界心身医学会議において、諸外国の心身医学者にわが国独自の心身医学をどのように伝えていくかについて発表、議論し結論を出していただきたい。
- 「心身医学の研究方法の開発を目指して-要素還元主義による研究を乗り越えて-」
原因―結果といった要素還元主義による研究方法から biopaychosocial medical model に相応しい研究方法について発表、議論し結論を出していただきたい。
- 「心身医学と社会、環境との関わり-心身相関の医学より一歩先へ」
心身相関についてはこれまで多くの発表や研究がなされてきました。今後の心身医学には、社会や環境との関わりがテーマになってくるはずです。この点に絞り発表、議論し結論を出していただきたい。
- 「卒前・卒後教育に果す心身医学の役割-全人的医療の教育を目指して-」
心身医学の重要な役割に全人的医療の卒前・卒後の教育があげられます。とくに研修制度が大幅に変わりましたので、各領域における将来への具体的な展望や計画について発表、議論し結論を出していただきたい。
● パネルディスカッション に「医療心理士に必要な継続研修」を引き続き取り上げました。今年よりスタートする医療心理士の認定制度に向けて、また、今後の方向性について議論をしていただきます。パネル終了後に「医療心理士の集い」を組んでおります。医師と心理士の方々のコミュニケーションと情報交換の場としたいと考えております。
● 特別企画 としてつぎのような二つを企画いたしました。 |