日本妊娠高血圧学会|妊娠中毒症から妊娠高血圧症候群へ Japan Society for the Study of Hypertension in Pregnancy

文字サイズ
Facebook

若手の広場

若手医師よ、きたれ!共に歩もう!

妊娠高血圧症候群に興味を持たれている若手の先生へ

幹事長 渡辺 員支

幹事長 渡辺 員支

日本妊娠高血圧学会は、当時の妊娠中毒症(現在の妊娠高血圧症候群)の研究者が一同に会し発表と議論の場を提供する目的で、昭和55年妊娠中毒症研究会として発足しました。その後、妊娠中毒症の定義・分類・疾患用語の改定に伴い、平成17年日本妊娠高血圧学会(疾患名も妊娠中毒症から現在の妊娠高血圧症候群と改変)と改称して現在に至っています。

近年、時代の流れか研修医制度の大変換によるものかこれまでとは異なる問題が次々に発生し、我が学会も大きな変革を迫られました。そして他の学会も同様かもしれませんが、若手医師の入会数減少により学会存亡の危機に立たされることにもなりました。

そこで、当時の理事長である江口勝人先生が、「学会運営にとっての最優先課題はこれからを担う若手医師の増加である」とし、そのために「すべての会員が自由に発言できるような雰囲気を醸成することが重要である。すべての会員が学会発展のために建設的な意見を述べ、これを全員で討議して運営方針を決定する民主的システム確立が急務である。」との声明を出されました。

実はそれまでの当会は、学術集会であまりに熱き討論が展開され、結果として若手が萎縮してしまい二度と参加しようという気がおきないところまで行ったこともあったように思います。 “若手をつぶす学会”との耳の痛い御意見を頂戴したこともありました。

そこで学会内の民主化を推進するとともに学術集会においても若手を育てるセミナーを企画して、今後の産科医療を担う若手の先生に「参加して良かった。また来年も是非参加したい」と思ってもらえるような学術集会となるように努力しています。実際に平成27年度9月に札幌で行われた第36回学術集会では、「若手医師が実際に受講したい、参加したいと思えるセミナーはどのようなものか」について若手幹事が徹底的に討論し、「次世代を担う医師よ集まれ!そしてみんなで育てよう!」という我々の切なる思いにぴったりの題名でセミナーが開催されました。内容もこれまでになかった若手医師参加型の全く斬新な企画となりました。結果は大盛況で、実際に参加した医師も聴衆も一体化して、熱い活発な討論の中にも心温まる、まさしく我々が求めていたものとなったのです。

若手企画「次世代を担う医師よ集まれ!そしてみんなで育てよう!」
今後学会の名物企画になるべく、次年度学術集会にむけてすでに始動中です。

一方、当学会では、妊娠高血圧症候群に関する研究を日本から広く世界に発信できるよう、平成25年に英文誌“Hypertension Research in Pregnancy”を創刊し、現在年2回発刊しています。これから英語論文に挑戦したいと考えている若い先生には論文の修正・指導も含めた援助を行っていますので、是非投稿をお待ちしています。最近は、学位取得のための論文として本誌に投稿される例も増えてきているようですよ。

日本妊娠高血圧学会は、学会発足以来の最大の目的である妊娠高血圧症候群の病態解明および治療法の確立を目的として歴史を重ねてきました。発足当時に比べれば、病態解明も治療法についても格段に進んだように思いますが、まだまだやらなければならないことは山積しています。

この目標達成のためには、あなたのような若き医師の力が絶対に必要なのです。我々は、目標に向かって共に進む若き力を求めています。
どうぞ、当学会への参加をお待ちしております。

第37回 日本妊娠高血圧学会学術集会 ミニシンポジウム報告

次世代を担う医師よあつまれ! そしてみんなで育てよう
『Wow!分娩子癇だ〜!その時あなたはまずどうする?!!』

先日行われました第37回学術集会で、昨年に引き続き若手医師によるミニシンポジウムを行いました。テーマは分娩子癇と HELLP症候群。分娩が進行している経産婦で起こった子癇、発作は消失したが7cmまで開大し、展退も回旋も問題なく、さらに分娩は進行しそう。その時もうはじめから帝王切開とするか、経腟分娩にトライしていくか。さらに翌日HELLP症候群を起こし血小板が2.1万だったら、血小板輸血を行うか、行わないか。非常に微妙なこの症例に対し、文献的考察を交えながら討論していただきました。フロアから、経験豊かな諸先輩がたのアドバイスもいただき、有意義な時間を過ごせたと思います。

参加者

経腟分娩派 中尾真大(榊原記念病院)、小和貴雄(大阪大学)、奥山亜由美(昭和大学)、永昜洋子(大阪医科大学)
帝王切開派 角田陽平(日本医科大学)、山中弘之(聖マリアンナ医科大学)、小畑聡一郎(横浜市立大学)、瀧口義弘(和歌山県立医科大学)、鮫島浩輝(埼玉医科大学)
企画・サポーター 味村和哉(大阪大学)、小野義久(埼玉医科大学)、小出馨子(昭和大学)、川端伊久乃(日本医科大学)

ミニシンポジウムに参加して

日本医科大学武蔵小杉病院 女性診療科・産科
角田陽平

角田陽平

この度ご縁があり、妊娠高血圧症学会の若手シンポジウムに参加させていただき大変有意義な経験をさせていただきました。ディベートに参加し、大変勉強になったと同時に自分の考えていることをまとめ、発言することの難しさを体験しました。また、同世代の先生方や諸先輩方のご意見をお聞きし、日々の臨床へつなげることができると実感しました。
この度はシンポジウムに参加させていただきありがとうございました。

ミニシンポジウムに参加して

榊原記念病院 産婦人科
中尾真大

中尾真大

この度は、とても刺激的な機会をいただき誠にありがとうございました。
今回のテーマ、分娩時子癇− 頻度は少ないけれど、起こった時は大変。だからこそ実際に備えて、このように擬似症例を通じて他者とディスカッションできたことは、登壇者にとっても、会場の若手にとっても、いわばシミュレーション教育のような大きな教育効果をもたらしたのではないかと感じております。
自分自身お恥ずかしながら本当に勉強になりましたし、また今回を通じてできた同世代のつながりは、非常に大きな財産になるものと確信します。
最初は非常に腰の重い感じでしたが、参加させていただいて非常に良かったです。皆様ありがとうございました。今後ともご指導のほどをよろしくお願いいたします。

帝王切開派

みな黒いスーツに身を包み、バシバシ意見を述べ立てます。普段も諸先輩がたに議論を挑んでいそうな面々(笑)。サポーターの私も文献片手に議論を挑まれたら負けそうな気がしました…。

経腟分娩派

帝王切開派よりなぜか明らかに年齢層が若かった!ちょっと押された場面もあったけれど、調べた文献と周産期センターという設定を背景に攻め込み、だからこそ経腟tryするんだと盛り返しました。

最後の打ち上げまでお疲れさまでした!

<文責:川端伊久乃>

第36回 日本妊娠高血圧学会総会ならびに学術集会
メモリアルフォトアルバム