はじめに
うつ病患者の増大は日本うつ病学会としても大変憂慮しているところであります。従来は、患者の一部しか医療機関を受診せず、あるいは受診してもうつ病とは診断されず、受診者数よりはるかに多くのうつ病患者が潜在的に存在するという、いわゆる過小診断が主として問題にされ、学会としてもこの点を重視した啓発活動を続けてきました。しかし、まだその基本的な傾向は続いていると考えられ、うつ病の患者さんが適切な診療が受けられるように今後とも社会貢献していく所存です。一方、受診者数が増大するにつれ、過剰診断が無視し得ない問題点となってきたため、あらためて適切な診断、治療の啓発に取り組みたいと思います。
うつ病の治療は科学的に検証され有効性が認められた方法を基本に、医師が患者さん個人の病状や特性に合わせて総合的に進めていきます。大別して薬物療法と精神療法がありますが、両者は補完的な関係にあり、決して二者択一的な関係ではありません。実際の診療では、処方の工夫もさることながら、認知行動療法などの精神療法の要素を取り入れた形で精神療法が行われていることをご理解いただきたいと思います。なお、薬物療法に対する懸念が存在することは当学会でも承知しており、ホームページ上で委員会見解が確認できますのでご参照ください。
Q & A
- Q1.うつ病の患者さんは増加しているのでしょうか?
- Q2.うつ病の増加に対する対策について
- Q3.治療ガイドラインは必要でしょうか?
- Q4.新型うつ病が増えていると聞きます。新型うつ病とはどのようなものでしょうか?
- Q5.投薬と休養・休職では治らない患者さんが増えていると聞きます。うつ病治療の基本はどのようなものでしょうか?
- Q6.認知療法が特別有効だと聞きました。しかしまだ日本では普及していないようですが?
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